あってはならない生命保険金による返済

あってはならないけれど……、生命保険金による高利貸への返済

昔は、借金の返済が滞った借り主を無理矢理生命保険に加入させ、加入者の自殺によって保険会社から支払われる生命保険金を借金返済に充てるというような、悪質きわまりない高利貸の取り立てが実際に行われていました。住宅ローンなどで、ローンの名義人である世帯主が支払中に亡くなったとき、それによって発生する生命保険金をその後のローン補填分として充当し、残された遺族の生活を保障する、消費者団体信用保険のシステムを悪用された形です。

当時、この消費者団体信用保険が、サラ金などに利用されているのではないか、という指摘を受けた金融庁が、10数社の貸金業者について調査に乗り出したところ、大方の債務者が、生命保険の加入をさせられている実態が浮き彫りにされました。また、実際に受け取られた保険金のうち10%弱が自殺によるもの、死因不明のものも20%あったそうです。ゾッとする話ですね。

そのような事実を踏まえ、金融庁のつくった、〝金融会社関係の事務ガイドライン〟というものに沿って、定められた貸金業法の改正では、借り手側の自殺による保険金の受け取りによる借金の消滅はないものと定められました。借金はそのまま、遺族に引き継がれるのですが、遺族はその借金を背負うことはなく、相続放棄(財産だけでなく、借金にも適用)などをして、返済義務から逃れる方法を検討することができます。

貸金業者(おもにヤミ金)が金融庁から厳しく指導されることになり、廃業する貸金業者が続出しました。今、営業している貸金業者は金融庁から、経営上、問題ないとされた優良な貸金業者ばかりです。